PREP法の悪い例から学ぶ！説得力が増す文章の作り方

PREP法とは、Point（結論）→Reason（理由）→Example（具体例）→Point（結論）の流れで、文章を執筆するフレームワークです。しかし、正しく使えていないと、かえって説得力に欠けた文章になってしまいます。

PREP法という書き方を学んだものの、正しく使いこなせているのか不安な人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、初心者がやりがちなPREP法の悪い例を、よくあるNG行動からわかりやすく紹介します。ただ型を覚えるのではなく、悪い例と良い例を見比べることで、PREP法を深く理解できるでしょう。

この記事を読めば、これまで難しく感じていたPREP法も、今日からすぐに実践できるレベルで書けるようになりますよ！

【例文あり】PREP法の悪い例とNG行動

PREP法を正しく使用すれば、シンプルで伝わりやすい文章になります。しかし、実際には「PREP法のつもりで書いたけれど、読みにくい」と感じる文章もよく見かけます。

【悪い例】PREP法の誤った使い方と4つのNG行動を徹底解説

初心者がやりがちなPREP法の悪い例と4つのNG行動を解説します。事前に悪い例を確認することで、ミスが減って質の高い記事になり、結果的にクライアントから高い評価を得られるでしょう。

それではまず、悪い例を確認していきます。

文章を書くときには、具体的で説得力のある文を書く必要があり、実際の実例やデータなどを引用して書かなければならないため、PREP法を使って文章を書くことは重要です。

悪い例では以下の4つのNG行動が見られます。初心者がやりがちな行動なので、自分の文章に当てはまらないかと比べるだけでも、文章力の改善に活かせますよ。

悪い例を見ると、まず最初に結論が記載されていません。次に、理由は記載されていますが、なぜ説得力のある文を書く必要があるのかを、誰もが納得できるような内容で具体的に書いて欲しいです。

また、簡潔的にまとめられすぎているので、実例やデータを引用して文章を書く具体例を記載しましょう。以上の内容を踏まえて、4つのNG行動をしないためには、どうすればいいのかを解説していきます。

NG行動1：結論が記載されていない

Webライター初心者にありがちなのが、記事の冒頭に結論を書いたつもりでも、曖昧なまま本文に入ってしまうパターンです。

冒頭で結論を記載されないと、「何を主張したいのか」がはっきりしないため、読者の離脱に繋がります。最初の一文で「何を主張したいのか」をはっきり伝えると、簡潔に要点を抑えられ読者の満足度が高まるはずです。

結論を最初に伝えることは重要です。文の始まりに主張がくることで、要点を抑えて読者に内容を伝えることができます。

上記の悪い例をみると冒頭でPREP法を書く重要性は記載されていますが、メリットについて説明されていません。それでは、ここで良い例も合わせて確認してみましょう。

最初に結論を記載し、要点を明確にしましょう。何について記載されているのかがはっきりすることで、読者がこれから記載される内容がストレスなく入ってきて、読了後の満足度が高まるからです。

主張がはっきりしない文章では、読者は「何を伝えたいのか」がつかめず、途中で読むのをやめてしまう可能性があります。

NG行動2：理由に説得力がない

結論を伝えるだけでは読者は納得感を得にくいため、理由をつけて説得力を持たせる必要があります。

結論を裏付ける具体的なデータや情報がないと、読者は納得しません。今回は「副業」に関する文章で、説得力に欠ける悪い例を取り上げます。

副業はおすすめです。なぜなら、多くの人が取り組んでいるからです。

読者が納得するには「なぜそれが有効なのか」を裏付ける事実や信頼あるデータが必要です。

日本では、副業などの多様な働き方が推奨されています。なぜなら、厚生労働省が副業のガイドラインを設けているからです。

根拠となる情報を記載することで、読者に納得感を持って読み進めてもらえるようになります。

NG行動3：具体例がわかりづらい

具体例が抽象的でわかりづらいと、読者は「本当に？」と疑問を持ってしまいます。その時点で読者は文章を読みたいと思わなくなり、興味を失ってしまうでしょう。

Webライターの働き方をテーマにした文章で、悪い例を見てみましょう。より具体的にしたければ、数字や背景を入れ込むの1つの手です。

Webライターはクライアントの代行で記事を執筆する仕事です。

上記の一文ではWebライターの仕事内容について説明していますが、仕事内容の具体的なイメージが湧きにくいのが問題だと言えます。

たとえば、ファッション誌のような紙媒体なのか、野球選手にインタビューをしてWebで掲載するための記事を書くのかが考えられます。

どんなジャンルでどんな媒体で記事を書くのかまで触れないと、想像しにくいですよね。

常にPoint（結論）→Reason（理由）→Example（具体例）→Point（結論）の流れを意識することで、読者に伝わりやすい記事となります。

NG行動4：簡潔にまとめられていない

PREP法を使えば話の流れが整理され、初心者でもわかりやすい文章が書けるようになるでしょう。

よくやりがちなのが、文章にたくさんの情報を詰め込み過ぎて複雑になり、読者に何を伝えたいのかわからなくなることです。文章を書くときは一文一意を意識しましょう。

PREP法を使うときは、「結論・理由・具体例」をそれぞれ60文字前後で書くと、自然とシンプルにまとめられますよ。

読者に響くPREP法の良い例

ここからは、PREP法の良い例をみていきましょう。先ほどの悪い例で確認したやりがちなNG行動を避ければ、正しくPREP法を活用できますよ！

最初は時間がかかっても、ひとつひとつの要素を確認しながら執筆することで、PREP法を使った構成のミスが大幅に減ります。

もっと文章がうまくなりたい！という人は、下の動画もぜひご覧ください。初心者がつまづきやすい部分を、噛み砕いて説明しているので、PREP法をしっかり理解できますよ！

PREP法で文章を書くメリット

PREP法とは、自分の主張をシンプルかつ説得力を持って相手に伝える方法です。文章の内容をきれいにまとめられるPREP法をマスターすることが、脱初心者の一歩になります。

PREP法でわかりやすい文章を書けるようになれば、記事構成や提案力も高まり、仕事の幅を広げるきっかけになります。

PREP法を習得して、月5万円、10万円と収入を伸ばしていきましょう！

文章が書きやすくなる

PREP法なら、「Point（結論）→Reason（理由）→Example（具体例）→Point（結論）」の型に当てはめていくため、書き方に迷いにくくなります。

PREP法での文章作成に慣れてくると、記事の質を落とさずに、どんどん執筆スピードが上がってくるでしょう。

説得力のある文章になる

「Point（結論）→Reason（理由）→Example（具体例）→Point（結論）」の流れで本文を書くと、論理的で説得力のある文章が完成します。

たとえば、「これから何の話をするのか」という結論を最初にもってくることで、読者は話の内容を理解しながら読み進められるでしょう。

さらに理由や具体例のあとに結論をもう一度述べるため、論理的な一貫性が強まり、読者の納得感も高まります。

要点が伝わりやすくなる

PREP法を使用すれば、話の要点を最初に示せるので、全体を通して伝わりやすくなるのがメリットです。

結論が最初にこないと「一体何のことを言いたいのだろう？」と、読者はモヤモヤした疑問を感じながら読み進めることになります。その結果、要点が頭に入らず離脱してしまう可能性が高くなります。

結論ファーストを意識すると、普段の会話やビジネスの現場でも、円滑にコミュニケーションを取れるようになるでしょう。

PREP法のデメリット

たくさんのメリットがあるPREP法ですが、デメリットもあるため万能ではありません。

全てのケースに置いてPREP法を活用することはできず、ジャンルや目的に合わせて使い分ける必要があります。そのため、ときにはあえて文章の型を崩す必要があるでしょう。

以下の3つのPREP法のデメリットを解説するので、内容を理解して柔軟に執筆方法を選択できるライターを目指してください。

PREP法は説得力のある文章には向いています。しかし、記事の内容によってはPREP法で書いてしまうと、かえって質の低い記事になってしまうケースも少なくありません。

ワンパターンな文章になりやすい

PREP法は型が決まっているため、毎回似たような構成になりがちです。単調な印象を与えてしまい、「またこのパターンか」と読者に飽きられるリスクもあります。

たとえば、PREP法でよく見られる定番の表現は、以下のようなものです。

型が決まっている分、どうしてもテンプレートのような印象を持たれやすくなってしまいます。

PREP法は論理的な表現ができる一方で、機械的な文章になりやすいのが欠点です。

セールスライティングには不向き

セールスライティングは、読者の感情に訴えかけ商品やサービスを利用してもらえるように、「行動」を促すことが求められます。

読者には「読まない・信じない・行動しない」の3NOTと言われる心理的障壁が存在します。商品やサービスを利用してもらうには、論理だけでなく感情にも訴えかけなければなりません。

PREP法は読者へ論理的に内容を伝えられる反面、「この商品が欲しい」「サービスを利用したい」のような、欲求を刺激するための文章には適していません。

そのため、セールスを目的とした文章は、感情を揺さぶる言葉選びやストーリーを展開するなどの工夫が必要です。

ストーリー性が求められるジャンルには適さない

事実や主張を明確に伝えられるPREP法は、ストーリー性が重視される小説や体験談では活かすのは難しいでしょう。

小説の場合、読者はストーリーの流れや感情の起伏を求めています。読者の感情移入を促すような”没入感のある展開”をつくるには不向きです。

物事を整理して筋道を立てるときはPREP法が有効ですが、ダイレクトに読者の感情に訴えたいシーンでは、型に縛られない工夫をしましょう。

PREP法を身につけるためのトレーニング方法

読者から高い満足度を得るためには、まずはPREP法を習得して文章力を磨き続けることが重要です。PREP法を身につけるためのトレーニング方法はとして、以下に取り組んでみましょう！

PREP法を使いこなせるようになるには、実践を重ねることが一番の近道です。この記事を読んだ後、すぐに実践できる具体的な内容を解説します。

好きなテーマで文章を書く

どんなジャンルでもいいので、まずは文章を書くところからスタートしてみましょう。

あらかじめ理解度が深いテーマであれば、「何を書こうかな」と悩みにくくなります。ここで、PREP法を使用した好きなものをテーマにした例文を一度確認してみましょう。

PREP法は型が決まっているので、内容さえ決まってしまえば少しずつ書き始められるでしょう。

PREP法で書かれた文章を読む

文章を書くだけでなく、構成を意識しながら他の記事を読むのも効果的です。「どこが結論で、どこが理由なのか」を意識しながら読み進めると、いい文章と悪い文章がわかるようになってきます。

質の高い文章を読むことで、自分の構成のわかりづらい部分が見えてきて、改善点が明確になります。

文章を書いたり読んだりすることを繰り返していると、自然とPREP法を習得でき構成力がぐんぐんと伸びていきます。

フィードバックを受ける

PREP法を上達させたいなら、自分の文章を身近な人に読んでもらいましょう。他者からのフィードバックを受けると、自分では気づかなかった点を認識できるようになります。

家族や友人、同僚でもOKですが、できればライター仲間やプロに読んでもらうのが理想です。的確な指摘をもらうことで、より洗練された文章になり、早くレベルアップできますよ！

＼ プロから本気のフィードバックが受けられる！／

Webライターなら知っておきたい2つの型

Webライターとして伝える力を磨くなら、PREP法だけでなく、SDS法とDESC法についても理解を深めましょう。状況に応じて使いこなせると、表現の幅がぐっと広がります！

SDS法は結論を手短に伝える方法で、スピーディーに情報を伝達したいシーンで使用されます。一方、DESC法は自分の意見を相手に傷つけずに伝える方法で、交渉のシーンで適しています。

それぞれの特徴と使い分けのコツを詳しく紹介するので、用途に合わせて型を選べるようになりましょう。

SDS法

文章に説得力を持たせるために理由や具体例を記載するPREP法とは違い、SDS法は理由や具体例を記載しない方法です。

たとえば、SNS投稿など限られた文字数や時間で、要点だけを伝えたい場面に適しています。相手に一刻も早く情報を簡潔に伝えたいときや、集中しづらい場面でもSDS法は使用されます。

DESC法

DESC法は、相手の行動を変化させたいときに使用されます。PREP法は論理的な文章を書くのに特化していますが、相手の感情に寄り添いたい場合は、DESC法の方が適しているでしょう。

たとえば、トラブル対応やテンプレ文、レビュー記事などで応用できます。相手を否定せず事実や解決策を提案したいときは、DESC法を活用してみましょう。

PREP法・SDS法・DESC法にはそれぞれ適した活用シーンがあります。状況に応じて使い分けを意識することで、文章の伝達力が高まり、ライターとしての表現の幅も広がっていきますよ。

まとめ：PREP法をマスターして文章力を底上げしよう！

ここまで悪い例を参考にして、初心者がやりがちなNG行動を解説してきました。

悪い例をみると信頼できる根拠が記載されていないだけでなく、要点がまとまらず読者の悩みや問題を解決する文章になっていません。

一方、良い例では記事の主張がはっきりと記載されていることに加えて、理由や根拠が明確で説得力があります。読者から高い満足度を得られるのであれば、最後まで離脱せずに読み進めてくれるでしょう。

文章を執筆してお金を稼ぎたいのであれば、PREP法の習得は必要不可欠です。PREP法が身についた後に、過去に書いた記事を読み返すと、「なんだか読みにくい」と感じた理由がはっきりわかるでしょう。