「取材ライターってどんな仕事?」
「取材ライティングの仕事はAIに奪われないって聞いて興味がある!」
Webライターとして活動していると、取材ライティングの案件を目にすることもあるでしょう。取材ライティングとは専門家や著名人などに取材を行い、その取材をもとに記事を作成する仕事です。
取材案件はSEOライティングよりも単価が高く、AIにも奪われないため重要が高まっています。そこで今回は、未経験からプロインタビュアーになって独立した田中が取材ライターについて詳しく解説します。
- 取材ライターの仕事内容
- 取材案件の流れ
- 取材ライターのメリット・デメリット
- 取材ライターに向いている人・向いていない人
ぜひ取材ライターを理解して案件を獲得し、高単価案件を抱えるWebライターになりましょう。
記事監修
株式会社メイカヒット代表。
副業Webライターを1年経験後に独立。現在は取材ライターを中心にSEOやコラムなどさまざまな案件をこなす。独立後にWebライターとして月収100万円超え。
上場企業の社長取材や、行政が行った大規模イベントの取材など実績が豊富。
取材ライター(インタビューライター)とは?
取材ライターとは、さまざまなテーマについて専門家や著名人などに取材を行い、その取材内容をもとに記事を作成する人です。
ライターは取材を通じて話し手(インタビュイー)の経験や専門知識を引き出し、読者が知りたいと思う情報をわかりやすく伝えます。取材案件では好奇心や魅力を引き出す力などが求められます。
近年は生成AIの台頭によって「ライターの業務が奪われるのではないか」と不安に感じる人もいるでしょう。しかし、取材スキルはまだAIに代替されるとは考えにくく、Webライターが身につけておくとよいスキルだと言えます。
実際に取材ができるライターの需要は高まっていると感じます!
取材ライターの仕事内容
取材案件ではどのような記事を作成するのかについて、僕の経験をもとに紹介します。
PR記事
PR記事とは、取材対象者の製品・サービスの魅力を伝えることが目的の記事です。取材ライターは、読者に興味を持ってもらえるような視点で製品・サービスの特徴やメリットなどを引き出します。
PR記事の取材対象者は、製品・サービスの開発担当者やマーケティング担当者、広報の人となるケースがほとんどです。
商品の開発背景や得られる効果などを聞き出すことで、読者の関心を引き、ブランドイメージの向上と売上アップに貢献します。
導入事例記事
導入事例記事は、取材対象者の製品・サービスがどのように顧客の問題を解決したかを紹介する記事です。
話し手は実際に製品・サービスを購入した人であり、導入前の課題や効果などについて話を聞きます。購入を検討している人は、開発者の意見だけでなく使った人の感想も重要視しているため、導入事例記事は購入を後押しする効果が期待できるのです。
場合によっては購入者だけではなく、製品・サービスを販売している方も取材に同席して対談形式で取材を行うケースもあります。
採用向け社員インタビュー
採用向け社員インタビューは、企業が新たな人材を採用するために作成する記事です。取材ライターは、社員一人ひとりの仕事に対する想いや企業文化、キャリアアップの機会などを掘り下げます。
社員インタビューを読むことで、求職者は企業が提供する職場環境や自分のキャリアプランを具体的に描くことが可能です。
自社メディアで採用を行う企業が増えているため、社員インタビューの案件は取材の中でも需要が高まっている仕事だと言えるでしょう。
採用難が進むなか、求人用の取材記事の募集が増えています!
イベントレポート
イベントレポートは、セミナーや展示会、お祭りなどのイベントを取材し、その様子を伝える記事です。
取材ライターはイベントの雰囲気や参加者の声、主催者の想いなどを捉え、読者がイベントの雰囲気を感じられるように工夫します。
魅力的なイベントレポートを作成することで、次回のイベントへの参加を促したり、実施団体のPRになったりします。
自分もイベントを楽しみながら記事作成ができますよ!
取材案件の流れ
実際の取材案件がどのような流れで進んでいくのかを紹介します。
STEP1.企画
取材案件は企画から始まります。企画段階では、取り上げるテーマや目的を固め、取材対象となる人物やイベント、製品などを選定します。
たとえば求職者を集めることが目的の社員インタビュー記事であれば「どの部署の」「キャリアが何年くらいの」「どのような実績を残している」社員に取材をするのかといったイメージです。
企画には、市場調査やトレンド分析も含まれ、記事がターゲットとする読者層に響くようにします。
STEP2.アポ取り
企画が固まった次に行うことは、取材対象者とのアポイントメントを取ることです。取材の目的と期待される成果について明確に伝え、取材の日時や場所、形式を決定します。
社内の採用インタビューであればアポ取りに苦労することはないですが、導入事例で他社に依頼するときや、著名人に取材を依頼するときなどは決まるまでに時間がかかることもあります。
STEP3.質問案作成
アポ取りが完了したら、具体的な質問案を作成します。質問案は取材対象者から必要な情報を引き出すための重要なポイントです。
事前のリサーチをもとに、取材対象者の経験や見解を深く掘り下げる質問を準備します。質問案を考える際は、読者の求める情報とずれがないかも確認しましょう。
STEP4.取材
実際の取材では準備した質問案をもとに対話を進めますが、その場の流れに応じて柔軟に対応するテクニックも重要です。
取材ライターは聞き手として、取材対象者が自然体で話せる雰囲気を作り出さなくてはいけません。また、取材中はメモ取りと録音も行い、原稿を書く際の参考にします。
STEP5.原稿執筆
取材から得た情報をもとに、原稿を執筆します。取材記事の原稿では、いきなり本文を書き始めるのではなく、まずは「文字起こし」といって録音した内容をざっくりと書き起こすことから始める人がほとんどです。
取材記事の原稿には「Q&A形式」「一人称形式」「三人称形式」のように、3つの書き方があります。そのときに応じて適切な形式を選択しましょう。
取材記事の書き方はSEOライティングとは異なります!
メイカラオンラインスクールでは「取材ライターコース」で丁寧に記事の書き方もお伝えします!
STEP6.納品
原稿が完成したら、クライアントに納品します。納品後にフィードバックがあれば、必要に応じて修正を行います。取材記事の場合はクライアントだけでなく、取材対象者にも確認があります。
SEO記事よりもチェックする人が多いので、公開までの工程が多いものだと認識しておきましょう。
取材ライターのメリット
取材ライターになるメリットを3つ紹介します。
正直、僕は取材ライターはいいことだらけだと感じています…
単価が高い
取材ライターの魅力の一つは、記事単価が高いことです。SEO記事であれば文字単価3〜5円であれば高単価と言われ獲得が難しいですが、取材記事では文字単価10円以上の案件も十分に狙えます。
ただし、現地取材の場合は移動時間や撮影時間があり、拘束時間が長いことは頭に入れておきましょう。
最近ではオンライン取材も増えており、移動時間なく取材を行うことも可能です。このようなオンライン取材でも、SEO記事より単価は高い傾向にあります。
普段行けないような場所に行ける
取材ライターの仕事は、普段行けないような場所に行くことができます。これまで僕が経験した取材では、次のような場所に行きました。
- できたばかりの虎ノ門ヒルズ
- 地下30mの工事現場
- ダムの復興工事現場
- ブレイクダンスのイベント
Webライターとして活動していると、なかなか外で仕事をする機会がありません。取材ライターは現地取材であれば必ず外に出るので、いいリフレッシュにもなります。
普段話せないような人と話せる
取材案件を続けていると、さまざまな分野の専門家や著名人と直接対話する機会があります。
業界のリーダーや影響力のある人物とのインタビューを通じて、知識・経験・見解を直接聞けるのは大きなメリットです。このような取材は記事を書くための情報収集以上の価値を持ち、ライター自身の知見を広げることにも貢献します。
僕は取材のおかげで「EC業界」や「人材業界」に詳しくなりました!
取材ライターの大変なところ
取材ライターになることは多くのメリットがありますが、大変な側面もあります。
大変な面があるからこそ単価が高いとも言えますよ!
移動が発生する
取材ライターの仕事は多くの移動を伴います。アクセスのいいオフィスなどであれば負担にはなりにくいですが、郊外の物流倉庫などで取材する場合は片道で1時間以上かかることもあります。
交通費が出る案件がほとんどですが、クライアントによっては交通費込みで報酬が決まっていることもあるため、事前に確認しておきましょう。
どんな人が話し手になるか分からない
取材ライターは、さまざまな知見を持つ人と対話しますが、なかにはコミュニケーションが得意でない人もいます。
また、コミュニケーションは取れるが気づくと話題が逸れてしまう人もいたりするので、取材対象者に適した質問をしなければいけません。
取材対象の性格は事前に把握することが難しいため、取材ライターは臨機応変に対話ができるスキルが求められます。
取材ライターに向いている人
どのような人が取材ライターに向いているのかについて、3つのポイントで解説します。
好奇心旺盛な人
取材ライターに適しているのは、常に新しい知識や情報をインプットでき、取材中にも興味を持って深掘りできる好奇心旺盛な人です。
取材案件は知識のないジャンルの案件を請け負う機会が多く、新たにインプットするケースがあります。
また、好奇心が強ければ強いほど、取材で深掘りするのが可能になり、読者に提供できる価値も増していきます。新しいジャンルに対する好奇心は、取材ライターとして成功するための重要な要素です。
知見の深い人の話は本当にタメになりますよ!
マルチタスクができる人
取材ライターは、同時に複数の事柄を考えながら取材を進めなくてはいけません。僕が取材をするときは、次のような内容を考えながら対話をしています。
- 時間配分
- 次のテーマに移るか深掘りするか
- 話が記事に使えるかどうか
- カメラマンの邪魔になっていないか
- 次の質問は何にするか
いきなりすべてを考えることは難しいですが、取材ライターは経験することが一番のスキルアップにつながります。毎回の取材を通じてマルチタスクをこなせるように、課題を持って取材に取り組みましょう。
TPOをわきまえた対応ができる人
取材ライターは、さまざまな経歴や役職の方と話します。そのため、TPO(時と場所と状況)をわきまえ、相手に敬意を表しながら適切に対応できるコミュニケーション能力が求められるものです。
例えば、社長の取材であればビジネスの格好で丁寧な言葉遣いを意識しますし、カジュアルなスタートアップ企業の人であれば少しくだけた雰囲気で話すこともあります。
TPOに応じて柔軟な対応ができる人は、取材対象者との信頼関係を築きやすく、より深い情報を引き出せるでしょう。
最初は取材案件に苦戦するかもしれない人
取材に苦戦するかもしれない人の特徴も解説します。基本的に取材は経験を重ねるごとにスキルが身についていくものです。少しでも興味がある場合は、まずは挑戦してみることをおすすめします。
人と話すのが苦手な人
取材ライターの仕事は、さまざまな立場の人と直接対話し、情報を収集することから始まります。そのため、人と話すことに苦手意識を持つ人にとっては、最初は難しく感じるかもしれません。
しかし、取材は経験を積むことで質問の考え方や取材の流れの感覚が身についていきます。難しいからこそ単価が高いとも言えるので、Webライターとして稼ぎを増やしたいならば、諦めずに挑戦するのがおすすめです。
臨機応変な対応が苦手な人
取材ライターは、臨機応変に対応できる力が必要です。例えば、取材内容が急に変更される、取材対象者から意外な話を聞くことになる、質問をしても期待していた答えがまったく返ってこないなどです。
取材において自分の想定通りに会話が進まないことはよくあります。こちらも経験を積むことで対応力を高められるので、取材に興味があれば積極的に挑戦しましょう。
取材ライターに必要な道具
取材案件を受けるには、SEOライティングで使っていた道具だけでは足りません。実際に僕が使っているものも合わせて、取材ライターになるために必要な道具を紹介します。
ノートパソコン
取材ライターにとって、ノートパソコンは最も重要な道具の一つです。取材での持ち運びや取材時間を考えると、軽量でバッテリーが長持ちするモデルを選ぶとよいでしょう。
基本的にWebライターであればスペックの高いパソコンは必要ありません。しかし、取材で撮影も請け負うことを目指す場合、編集を考えてMacにするのもおすすめです。
僕は写真を撮るようになってからMacBook Airにしました!
ボイスレコーダー
ボイスレコーダーは、取材を記録するために必要不可欠です。メモだけですべてを把握するのは難しいため、取材後に内容を確認するのに役立ちます。
録音のトラブルに備えてボイスレコーダーを2個使用する方もいますが、サブで使用するレコーダーはスマホなどでも問題ありません。
僕が愛用してるのは「SONY」のボイスレコーダーです!
時計
取材を進める際には、時間管理が重要です。取材時間はあらかじめ決まっており、クライアントや取材対象者が後に予定を入れているかもしれません。「取材対象者の話が長い」「なかなか話を引き出せない」などの理由で、時間を超えてしまうのは避けましょう。
スマホやパソコンでも時間を確認することはできますが、状況によってはどちらも開けない場面があります。そのため、腕時計を身につけておくと安心でしょう。
バインダー・メモ帳
時計と同様にスマホやパソコンでもメモを取ることはできますが、バインダーやメモ帳も必ず取材に持っていきましょう。場合によっては机がないケースもあるため、薄いメモだけでなく、しっかりと空中でも書けるようにバインダーもあると安心です。
僕は録音できていなかったときのために、がっつりメモを取ります笑
一眼カメラ
取材ライターとして単価を上げるには、撮影技術を身につけておくのがおすすめです。撮影スキルを身につけると、取材費用だけでなく撮影費用も受け取れます。
また、現地での取材では撮影を行うことがほとんどです。ライターが撮影も請け負えると、クライアントはカメラマンを探す必要がなくなり、コミュニケーションの面でも効率化が図れます。その結果、継続して案件をもらえることも大いにあります。
カメラは高い買い物ですが、すぐに元が取れてしまいますよ!
取材ライターに関するよくある質問
- 取材ライターとはどんな仕事をする人ですか?
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取材ライターとはインタビューライターとも言われ、さまざまなテーマについて専門家や著名人などに取材を行い、その取材の内容をもとに記事を作成する人です。
- 取材ライターに向いている人はどんな人ですか?
-
取材ライターに向いているのは「好奇心が旺盛」「マルチタスクができる」「TPOをわきまえて行動できる」人です。
ライターとブロガーが集まるコミュニティ「メイカラ」では、取材ライターとして活躍する人も多く、具体的な話が聞けます。
取材ライターになって、さらに報酬をアップさせよう
取材ライターとしての経験を積むことは、ライターとして大きく収入を伸ばすことに貢献します。実際に僕も取材案件を受けるようになってからは、月の収入が倍以上になりました。
一見、難しそうに思える取材ライターですが、経験を積むことで取材スキルはどんどん伸びていきます。
「メイカラ」の取材ライターコースでは、未経験からプロインタビュアーとして活躍する講師がマンツーマンで取材案件獲得のサポートをします。
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