「仕事はあるけれど、ほとんどが1社からの継続で、新しい入り口がない」
「営業しなきゃと思うのに、売り込むのが苦手で手が止まってしまう」
そんなふうに感じているフリーランスは少なくありません。
仕事の取り方を調べると、たくさんの方法が並んでいます。ただ、すでに仕事をしている人にとって大事なのは、方法を全部試すことより、自分に合う入り口を2つ3つ育てていくことだと考えています。
この記事は、すでにフリーランスとして仕事をしている人に向けた内容です。仕事の取り方の全体像と、営業が苦手でも続けやすい応募のコツ、紹介で仕事が来る人がしていることを、メイカラの勉強会の実例とあわせて紹介します。例はライターの話が中心ですが、デザインや広告運用、SNS運用など、ほかの仕事でも考え方は同じです。
記事監修
株式会社メイカヒット代表。
2020年に副業でブログを始めて2年で月収100万円達成。
Webライターとしても上場企業のLPやコピーライティングの経験もあり。
現在はSEOを中心としたマーケターとして取引企業150社以上、顧問先5社。


株式会社メイカヒット代表。
副業Webライターを1年経験後に独立。これまで上場企業を含めて幅広いジャンルのSEO記事やコラムを1,000本以上執筆した。
現在は年間150名以上に取材を実施する、日本インタビュアー協会認定インタビュアー。取材を通じて人や企業の価値・想いの言語化に貢献している。
フリーランスの仕事の取り方は、大きく4種類

フクロウ教授仕事の取り方は、「誰が間に入るか」で4つに分けると整理しやすくなります。
フリーランスの仕事の取り方は、細かく分けると10通り近くあります。大きくまとめると、次の4種類です。
| 種類 | 主な方法 | 向いている人 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|---|
| 仲介サービスで探す | クラウドソーシング、エージェント、求人サイト、スキル販売サービス | 実績を増やしたい人、条件を比べて選びたい人 | 手数料がかかる。同じ案件に応募が集まりやすい |
| 人とのつながりから受ける | 過去・現在の取引先、以前の職場、知人の紹介、コミュニティ | すでに仕事の実績がある人 | 待っているだけでは増えにくい |
| 自分から営業する | 企業への問い合わせ、交流会、直接の応募 | 働きたい分野や相手がはっきりしている人 | 相手を調べる手間がかかる |
| 発信して依頼を待つ | SNS、ブログ、ポートフォリオサイト | 続けて発信できる人 | 仕事につながるまで時間がかかる |
実際にいちばん多いのは、人とのつながり
フリーランス協会の「フリーランス白書2026」によると、フリーランスが仕事を見つける経路の1位は「人脈(知人の紹介含む)」で68.3%、2位は「過去・現在の取引先」で58.3%でした。いちばん収入が得られる仕事の入り口も、「人脈」が1位(32.3%)です(2025年11月調査・1,426人)。
仲介サービスがこれだけ増えても、仕事の多くは人とのつながりから生まれています。すでに仕事をしている人ほど、いまある関係から次の仕事を広げていくのが近道です。
仲介サービスは、入り口を増やす道具として使う
クラウドソーシングや求人サイトは、つながりがない相手とも出会えるのが良いところです。新しい分野の実績をつくりたいときや、取引先が1〜2社に偏っているときは、入り口を増やす道具として役に立ちます。
一方で、手数料がかかり、同じ案件に多くの人が応募します。条件だけで比べられやすいので、仲介サービスで出会った相手とも、継続や紹介につながる関係を育てていけると安心です。
フリーランスが「営業できない」と感じる理由

フクロウ教授営業が苦手なのは、性格のせいではないことが多いです。理由が分かると、気持ちが少し楽になります。
知らない相手に、いきなり売り込もうとしている
メイカラ代表の久保田は、2026年5月のマーケティング勉強会で、分かりやすいたとえを出していました。「道ですれ違っただけの知らない人に『結婚してください』と言われたら、どうしますか?」という問いかけです。
久保田によると、お客さんには「まだ知らない人」「気になり始めた人」「買う直前の人」「すでにお客さんの人」の4種類がいて、それぞれにかける言葉が違うと言います。まだ自分を知らない相手に「ぜひご依頼ください」と伝えても、相手は戸惑うだけです。
営業が苦手だと感じる人の多くは、この「いきなり売り込む」営業を想像しているのではないかと思います。苦手なのは営業そのものではなく、知らない相手への売り込みなのかもしれません。
スキルを見せれば選ばれる、と考えている
2026年8月のマーケティング勉強会で、Aさんは、スキルがある人に依頼すると思っている人は多いけれど、実際は違うと話していました。人は、自分のことを理解して助けてくれる人に、ついついお願いしたくなる。それが、Aさんの考えです。
Aさんが心がけてきたのは、目の前の人に喜んでもらうことでした。その人が何を思って活動しているのか、最終的にどうなりたいのかを拾い、自分がお手伝いできることはないかを考える。そうしているうちに「お仕事をお願いしていいですか」と声がかかった、と振り返っています。
おさるくん自分のすごさを伝えるより、相手のことを分かろうとするほうが先なんだね。
フクロウ教授仕事は「できる人」より「自分を分かってくれる人」に集まりやすい。営業が苦手な人ほど、ここから始めると続けやすいです。
フリーランスの営業のコツは、相手に貢献できることを伝えること

フクロウ教授応募や営業の文面は、「自分は何ができるか」から「相手の何に役立てるか」に変えるだけで、反応が変わってきます。
相手のサイトとSNSまで調べてから書く
2026年3月のライター勉強会では、Bさんが営業に集中して取り組んだ1か月の話をしていました。それまでは、継続している1社がとても忙しく、忙しいことを言い訳にして新しい応募をしていなかったそうです。
応募を始めて気づいたのは、これまでの応募文に「これができます」「あれができます」ばかり書いていたことでした。そこで、相手の会社のサイトや、代表者のSNSまで調べてNotebookLMに入れ、相手を深く理解してから「こういうところに貢献できると思います」と書くようにしたと言います。
そう変えてから、応募するとだいたい返信が来るようになり、営業も怖くなくなったと、Bさんは話していました。
そのまま使える応募文の例文
応募文や営業のメールは、相手について調べたことを一言添え、自分の経験がどう役立つかを書く形にすると伝わりやすくなります。〇〇の部分は、自分の実績や相手の情報に置き換えてください。
〇〇株式会社 〇〇様
はじめまして。Webライターの〇〇と申します。〇〇(例:求人サイト)で、記事の執筆をお任せいただける方の募集を拝見し、ご連絡いたしました。
御社のサイトで〇〇(例:地域のお店を紹介する特集)を拝見し、〇〇(例:読んだ人が実際にお店に足を運びたくなるように)という思いで記事をつくられていると感じました。
私はこれまで〇年ほど、〇〇(例:飲食店や観光地の取材記事)を書いております。〇〇(例:取材で聞いたお店の方の言葉を生かした構成)の経験を、御社の〇〇の記事づくりにお役立てできると考えております。
ポートフォリオ(これまでの記事の一部):〇〇(URL)
ご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
おさるくんでも、相手のことをそこまで調べるのって、時間がかかりそう…。
フクロウ教授数をたくさん送るより、本当に組みたい相手に絞って丁寧に送るほうが、結果的に近道です。調べる作業はAIに手伝ってもらっても大丈夫!
落ちたときは、自分で変えられるところを直す
同じ回では、Cさんも約20件の応募に取り組んだ話をしていました。求人サイトからのテストライティングを経て採用され、それまで良くて1.5〜2円だった文字単価が3円になったそうです。
※会員の体験をもとに紹介しています。成果には個人差があり、同じ結果を約束するものではありません。
Cさんが落ち込みそうなときに支えにしていたのは、「選ぶのは相手なので、自分でコントロールできないことで悩むのはもったいない。自分でコントロールできる範囲を頑張ろう」という言葉でした。応募文、構成、ポートフォリオのように、自分で直せるところを一つずつ見直していくと、次の応募に生かせます。
紹介で仕事が来るフリーランスがしていること

フクロウ教授紹介は、運よく起きるものではありません。紹介したくなる理由を、日ごろの仕事の中でつくっていくものです。
すでにいるクライアントさんを大切にする
久保田は同じ勉強会で、失敗しやすいパターンの一つに、すでにお客さんになってくれた人を放置してしまうことを挙げ、いちばん注意したほうがいいと話していました。新しい相手ばかり追いかけていると、いまの取引先との関係が薄くなってしまいます。
紹介をしてくれるのは、たいてい、あなたの仕事ぶりを知っている人です。納品のときに一言の気づきを添える、相手の事業の近況を気にかけて声をかける。そうした小さな積み重ねが、「この人なら安心して紹介できる」という信頼になっていきます。
「〇〇の人」と覚えてもらう
紹介する側は、「こういう仕事なら、あの人に頼めばいい」と思い浮かべられる人を紹介します。何でも引き受ける人より、「取材記事の人」「飲食店のSNSの人」のように、一言で説明できる人のほうが名前が挙がりやすいでしょう。
プロフィールやSNSのはじめの一文で、どんな相手の、どんな困りごとを手伝っているのかを書いておくと、紹介する側も伝えやすくなります。
紹介をお願いするときの例文
紹介は、待っているだけでなく、関係ができている相手には自分からお願いしてもかまいません。「もしよければ」と、相手が断りやすい形で伝えるのがポイントです。〇〇の部分は、自分の状況に置き換えてください。
〇〇様
いつもお世話になっております。〇〇です。〇〇の案件では、いつも丁寧にご相談いただき、ありがとうございます。
実は〇月から、〇〇(例:取材記事の執筆)のお仕事を、もう1〜2社ほどお受けできる時間ができました。
もし〇〇様のお知り合いで、〇〇(例:お店の魅力を記事で伝えたい)とお考えの方がいらっしゃいましたら、ご紹介いただけるととてもうれしいです。もちろん、心当たりがなければお気になさらないでください。
今後ともよろしくお願いいたします。
仲間との交流会やコミュニティの選び方は、こちらで紹介しています。

仕事の入り口は、一人で増やすより人と会って広げる

フクロウ教授一人で応募を続けるだけでは、入り口はなかなか太くなりません。人と会う場所を変えると、仕事の来方が変わります。
人と会って、信頼で決めてもらう
久保田は、2026年9月30日のYouTubeライブでも、これからの働き方の一つに「人と会って信頼で決めてもらう」を挙げました。これは営業の話だ、と前置きしたうえでの話です。
Web系の仕事をしている人に久保田が勧めるのは、自分が住んでいる地域で、経営者とオフラインのつながりを持っていくことでした。外に出にくい事情がある人は仕方がない、とも添えています。
自分が求められている場所に身を置く
久保田によると、同業の人と集まっても、フリーランスの交流会に行ったと言っても、それだけでは仕方がないそうです。大事なのは、自分ができることと、求められていることが重なる場所に身を置くこと。Webやデジタルの仕事をしている人がいない場所に身を置くのがとても大事だ、というのが久保田の考えです。
ただし、関係性で仕事をもらうなら、人としてどうかがとても大事になる、と久保田は言います。相手に心から興味を持つこと、約束を守ること、場をわきまえること。当たり前のことを、きちんと続けられるかが問われます。
おさるくん同じ仕事の人が集まる場所より、自分の仕事を必要としている人がいる場所に行くのがいいんだね。
一人でやらずに組むと、紹介し合える
得意なことが違う仲間とつながっていると、自分では受けられない仕事を仲間に紹介し、仲間からも紹介してもらえる関係ができます。ライターとデザイナー、広告運用とSNS運用のように組めば、一人では受けられない大きさの仕事も請けられるでしょう。
メイカラのサロンでも、会員同士でチームを組み、企業のAI導入を支える仕事が生まれました。サロンから生まれたチームの例は、こちらで紹介しています。

一人で営業し続けると、仕事の入り口は自分の時間と人脈の広さで決まってしまいます。久保田も、一人でやるとかなりきついけれど、仲間がいると一気に進む、と話していました。
フクロウ教授仕事の入り口を増やす力は、営業の上手さより「誰とつながっているか」で大きく変わります。
自分の働き方が、どれくらい一人で抱えるかたちになっているかは、自分ではなかなか見えません。いまの働き方を、一度タイプで確かめてみるのも一つの方法です。
いまの働き方のタイプと、次に伸ばすヒントがわかる
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仕事の取り方を増やすときに気をつけたいこと

フクロウ教授入り口が増えてくると、選ぶ場面も増えてきます。迷ったときの目安を持っておきましょう。
条件だけで仕事を選ばない
Aさんは、条件で仕事を見たり選んだりすると、自分も条件で選ばれることになると話していました。単価や納期だけで相手を選んでいると、相手からも「もっと安い人」「もっと早い人」と比べられやすくなります。
条件はもちろん大切です。そのうえで、「この人の役に立ちたい」と思える相手かどうかも、受けるかどうかの目安に入れてみてください。長く続く仕事や紹介は、そうした相手から生まれやすいものです。
1社・1つの経路に頼りすぎない
売上の大半が1社に偏っていると、その取引先の方針が変わったときに、仕事が一度に止まってしまいます。仕事の入り口も同じで、紹介だけ、仲介サービスだけに頼っていると、波が大きくなりがちです。
紹介を中心にしながら、仲介サービスや発信も細く続けておくなど、入り口を2〜3つ持っておくと安心です。
忙しい時期も、入り口づくりを止めない
Bさんが振り返っていたように、忙しい時期は新しい入り口づくりが後回しになりがち。仕事が途切れてから動き出すと、焦って条件の合わない仕事を受けてしまうこともあります。
月に一度は、過去の取引先に近況を送る、気になる会社を1社調べるなど、小さく続けると決めておくと安心です。途切れたときの立ち上がりが、ずいぶん変わってきます。
仕事が途切れたときにまずやることは、こちらで紹介しています。

フリーランスの仕事の取り方でよくある質問
- 営業が苦手なフリーランスでも、稼げるようになりますか?
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稼げるかどうかを分けるのは、営業の上手さより、仕事の入り口の組み立て方ではないでしょうか。いまの取引先を大切にし、紹介が生まれる関係を育て、相手に貢献できることを伝える応募を続けていく。売り込みが苦手な人でも、そうした積み重ねで仕事を増やしている人は少なくありません。
単価の上げ方は、こちらで紹介しています。
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いまの仕事の実績のうち、新しい分野にも生かせる部分を探して伝えるのがおすすめです。仲介サービスで小さな案件から実績をつくる方法もあります。応募文には、新しい分野の相手に、これまでの経験がどう役立つかを書きましょう。
- Webデザイナーの仕事の取り方も同じですか?
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考え方は同じです。デザインは見た目で伝わりやすいので、ポートフォリオを相手の業種に合わせて見せ方を変えると、応募の反応が変わりやすくなります。Webデザイナーのこれからの働き方は、こちらで紹介しています。
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まとめ:フリーランスの仕事の取り方は、売り込みより「信頼される関係」から広げよう

- フリーランスの仕事の取り方は4種類。実際にいちばん多いのは、人とのつながり
- 営業が苦手なのは、知らない相手への売り込みを想像しているからのことが多い
- 応募文は「自分ができること」より「相手に貢献できること」を書く
- 紹介は、すでにいるクライアントさんを大切にし、「〇〇の人」と覚えてもらうことから生まれる
- 一人で営業を続けるより、人と会い、仲間と組むと入り口は広がる
仕事の入り口づくりは、一人で頑張り続けるほど苦しくなりがちです。相談できる人や、一緒に動ける仲間を見つけながら、自分に合う取り方を育てていきましょう。
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